メラニン色素を持った細胞が破壊され、白髪になる「原田病」
原田病は、白血球のひとつであるリンパ球が、メラニン色素を持った細胞(髄膜、ぶどう膜、皮膚、頭髪、内耳など)を破壊してしまう病気です。
20~50歳代の女性にやや多くみられます。
1923年に眼科医の原田永之助医師が発見して、この名がつけられました。
「フォークト(Vogt)・小柳・原田病」とも呼ばれます。
日本人を含め、アジア系の人種に多くみられる頻度の高いぶどう膜炎のひとつで、色素細胞に対して免疫反応が起こることが原因で眼だけでなく、色素の多い所が選択的にやられてしまいます。
どうして色素細胞に対する免疫反応が起こるのかは、病気の経過から何らかのウィルス感染が関与しているのではないかと推測されていますが、まだ解っていません。
ただ、遺伝的素因が関係しているといわれており、原田病になる人は白血球型(白血球の血液型のようなもの)がHLA-DR4やDR53であることは明らかになっています。
症状は、発熱・のどの痛み・頭痛・全身倦怠感などのかぜ症状で始まり、めまい、耳鳴り、難聴、吐き気を伴ってぶどう膜炎の症状が出ます。
頭皮にピリピリするなどの違和感が出てくることもあります。
目の症状は必ず両目同時に起こり、急に両目がかすんだり、まぶしい、眼の奥のほうが痛い、ものが見えにくくなるなどして視力が低下します。
また、網膜と脈絡膜の間に水が溜まり網膜剥離が起こります。
時間が経過するとこの網膜剥離は自然に治りますが、治った後の眼底の色が特徴的で、脈絡膜から色素が抜けて血液が透けて見えるようになり、眼底が夕焼けのような明るい色に変わります。
これは「夕焼け状眼底」と呼ばれています。
また皮膚の色素が抜けて白くなってしまう白斑(はくはん)が出たり、髪が抜けたり、頭髪・眉毛が白髪になるなどの症状が出ることもあります。
治療は早期のステロイド大量点滴投与がたいへん有効で、数日で網膜剥離が改善し、夕焼け状眼底を防ぐこともできます。
重症の場合は、ぶどう膜炎が何年にもわたって再発を繰り返し慢性化することもあります。
治療が遅れると炎症が慢性化しやすいので、病気に気づいたら早めの眼科受診が必要です。
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