プロスタグランジンの過剰分泌
生理痛が起こる原因として重要な働きをする物質に、プロスタグランジンがあります。
月経時には子宮の内膜からプロスタグランジンが分泌されます。
プロスタグランジンは、不要になりはがれた子宮の内膜を 血液とともに押し出すために子宮の筋肉を収縮させる作用があります。
このプロスタグランジンは出産の時にも大量に分泌されます。
出産時には、子宮の収縮を起こして赤ちゃんを押し出してあげるように働きます。
プロスタグランジンが適度に分泌されていれば問題ないのですが、分泌される量が多すぎると子宮の収縮が過剰になり、まるでお産の時のように生理痛がひどくなります。
その上 プロスタグランジンには、痛みを強くする作用もあるために、生理のときに起きる頭痛や腰痛・吐き気・胃痛などの原因にもなっています。
プロスタグランジンは、約70年前にドイツの産婦人科医によって発見されました。
不妊症治療の為に精液を子宮内に注入したところ、子宮が収縮して痛みを訴えたり、精液が逆流する現象に気がついたのがきっかけでした。
その後の研究により、プロスタグランジンは子宮筋だけに働くものではでなく、全身の炎症や痛みの原因物資であることが判明しました。
その当時アスピリンは、なぜ効くのか解らないまま鎮痛剤としてすでに使用されていました。
しかしプロスタグランジンの発見によって、アスピリンはプロスタグランジンの合成酵素であるシクロオキシゲナーゼの作用を阻害する作用があり、鎮痛効果を発揮するということが解ったのです。
現在使われている生理痛の薬は、このプロスタグランジンの生成を抑え、子宮が収縮するのを防ぐことで、生理痛の痛みを緩和させるタイプのものです。
プロスタグランジンには 子宮収縮の働き以外、血圧を下げたり血管を拡張したりといった作用がありますが、女性ホルモンではありませんので 子宮の成育には関係していません。
ただしプロスタグランジンには、胃の粘膜を保護する働きもありますので、生理痛の薬を飲んでいると胃の粘膜が荒れる可能性はあります。
また、プロスタグランジンには腸の働きを活発にする働きもありますので、生理痛の薬を常用していると、便秘になることもあります。
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